みずのこさ「おなじ りょうで あまいのは?」
もんだい
おなじ りょうの みずに、おさとうを いれました。
いちばん あまい(こい) コップは どれかな?
この問題の図: 水の量が同じで砂糖の数だけが違うコップから、いちばん甘い(濃い)ものを選ぶ濃度問題です。 図を見て、下の選択肢から答えを選んでください(音声で問題文を聞くには「よみあげ」ボタン)。
こたえ
おさとうが いちばん おおい コップ(まんなか)
かいせつ(おうちのかたへ)
水の量が同じなら、砂糖が多いほど甘くなる — 濃度の考え方の基礎です。水と砂糖の「割合」を意識する第一歩で、後の食塩水や絵の具の濃さの問題につながります。実際に砂糖水を作って味わってみると強く記憶に残ります。
出題背景と育つ力
三つのコップに、どれも同じ量の水(水位はそろって70)が入っていて、そこに砂糖を入れました。ただし砂糖の数が違い、左は二個、真ん中は五個、右は三個です。このなかでいちばん甘い、つまりいちばん濃いのはどれか、と問う濃度の入門問題です。答えは砂糖がいちばん多い真ん中のコップ。水がそろっているぶん、砂糖の数の多い少ないがそのまま甘さの違いになる、という素直な関係を確かめます。
小学校受験の比較領域では、こうした身近な題材を通して、二つの条件のうち「そろっているもの」と「違うもの」を見分ける力が見られます。慶應義塾幼稚舎のように生活体験に根ざした思考を重んじる学校では、水と砂糖という具体物で割合の芽を捉えられるかが問われます。この問題で育つのは、水の量が同じという前提を確認したうえで、砂糖の数を数えて比べる、という二段階の手順です。同じ量の水なら砂糖が多いほど濃い、というこの素直なパターンをしっかり身につけておくことが、水の量も砂糖も同時に変わる、より難しい濃度問題へ進むための確かな足がかりになります。
よくあるつまずき
この問題でまず気をつけたいのは、水位がそろっていることを見落とすつまずきです。三つとも水は同じ量(水位70)なのに、水面の高さを比べようとして「おなじだから わからない」と止まってしまう。比べるべきは水ではなく砂糖の数だ、という切り替えができていないサインです。
次に多いのが、砂糖の数え間違いです。真ん中の五個と右の三個は差がはっきりしていますが、粒が並んでいると数え飛ばしたり重ねて数えたりして、右の三個を「いちばん多い」と取り違えることがあります。一つずつ指で押さえながら数える習慣がついていないと起きやすい誤りです。
三つめは、いちばん少ない左のコップ(砂糖二個)を選んでしまう逆の勘違いです。「少ないほうがすっきりしていて良い」といった別の価値観が働いたり、前に解いた「水が少ないほど濃い」という別条件の結論を持ち込んだりして、混乱することがあります。今回は水が同じなのだから、砂糖が多いほど甘い、と条件を正しく押さえることが大切です。
家庭での声かけ例
この問題は、同じ量の水に砂糖の量を変えて溶かす実験がぴったりです。同じコップを二つ用意し、どちらにも同じ高さまで水を注ぎます。片方には砂糖を少しだけ、もう片方にはたっぷり入れてよく混ぜましょう。
まず味わう前に、「おみずは どっちも おなじ たかさだね。おさとうは こっちが いっぱい。どっちが あまいかな?」と問いかけます。子どもが予想したら両方を味見させ、「おさとうが おおい ほうが、うんと あまかったね」と結果を言葉にします。舌で感じた違いは、絵の上の砂糖の数とすぐに結びつきます。
続けて「おみずは おなじなのに、どうして こっちが あまかったの?」とたずねてみてください。「おさとうが たくさん とけて いるから」と答えられれば十分です。数える練習もかねて、「なんこ 入れたか いっしょに かぞえよう」と砂糖の粒を一つずつ数えさせると、数の多い少ないと甘さの関係が体で分かります。ホットケーキやコーヒーに砂糖を入れる場面でも、「スプーン一杯だと甘さ控えめ、三杯だとすごく甘いね」と量と味を結びつけて話すと、日常のなかで濃度の感覚が根づいていきます。
れんしゅうのポイント
- 身につく力: 濃度の概念、水量と溶けたものの関係の理解
- 教え方のコツ: 「みずが おなじだから、おさとうが おおいほうが あまい」と言葉にして整理する
- ステップアップ: 次は水量が違う条件で「少ない水にたくさん砂糖」=一番濃い、という発展問題へ