みずのこさ「おなじ おさとうで こいのは?」
もんだい
おなじ かずの おさとうを いれました。
いちばん こい(あまい) コップは どれかな?
この問題の図: 砂糖の数が同じで水の量だけが違うコップから、いちばん濃いものを選ぶ濃度問題です。 図を見て、下の選択肢から答えを選んでください(音声で問題文を聞くには「よみあげ」ボタン)。
こたえ
みずが いちばん すくない コップ(右)
かいせつ(おうちのかたへ)
前問と逆で、砂糖が同じなら水が少ないほど濃くなります。「多い=濃い」ではなく「相対的な割合」が大切という発想の転換が要る問題です。「少ないほうが濃くなる」を子どもの直感で捉えるのはむずかしいので、実際にコップと水と砂糖で比較してから解くと定着します。
出題背景と育つ力
三つのコップに、砂糖を同じ数(どれも三個)だけ入れました。ただし水の量が違い、左は水位40、真ん中は水位75とたっぷり、右は水位25と少なめです。このなかでいちばん濃い、つまりいちばん甘いのはどれか、と問う濃度の問題です。答えは水がいちばん少ない右のコップ。砂糖の数はそろっているので、勝負を決めるのは水の量のほうだ、という発想の転換が求められます。
小学校受験の難関校では、単なる大小比べを超えて、二つの量の関係、すなわち割合を直感で捉えられるかを見る出題があります。早稲田実業学校初等部のように思考の筋道を重んじる学校では、こうした条件を切り分けて考える力が評価されます。この問題で育つのは、「同じもの(砂糖)がそろっているとき、もう一方(水)が少ないほど濃くなる」という逆の関係、いわゆる逆比の感覚です。多いほうが強いという素朴な直感を、いったん脇に置いて考え直す。この頭の切り替えこそ、後の食塩水や絵の具の濃さの問題へとつながる、大切な土台になります。
よくあるつまずき
いちばん多いつまずきは、水がたっぷり入った真ん中のコップ(水位75)を選んでしまうことです。「たくさん入っている=すごい=甘い」と、量の多さと濃さを混同してしまう。砂糖が同じ数なら、水が多いほど薄まる、という関係にまだ気づけていない状態です。
次に、砂糖の数に気を取られてしまうケースがあります。三つとも砂糖は三個で差がないのに、砂糖の粒を一つずつ数えることに夢中になり、「ぜんぶ おなじだから わからない」と手が止まってしまう。比べるべきは砂糖ではなく水のほうだ、と着眼点を移せていないサインです。
三つめは、水位40の左と水位25の右で迷う微妙な取り違えです。どちらも水が少なめに見えるため、ほんの少しの差を見比べる必要があります。水面の位置を指でなぞって、右のほうが低い=水が少ない=いちばん濃い、と順序立てて確認できないと、なんとなく左を選んでしまいがちです。
家庭での声かけ例
この問題は、実際に砂糖水を作って味見するのがいちばんの近道です。同じ大きさのコップを二つ用意し、どちらにも砂糖を同じ量(たとえばスプーン一杯ずつ)入れます。片方には水を少しだけ、もう片方にはたっぷり注いでよく混ぜましょう。
まず飲み比べる前に、「おさとうは どっちも おなじ りょうだよ。どっちが あまいと おもう?」と予想させます。子どもが答えたら、両方を少しずつ味見させ、「みずが すくない ほうが、ずっと あまかったね」と感想を言葉にします。舌で感じた甘さの違いは、絵で見るよりずっと強く記憶に残ります。
続けて「おさとうは おなじなのに、どうして こっちの ほうが あまかったのかな?」とたずねてみてください。「みずが すくないと、おさとうが ぎゅっと して こく なる」といった説明が出れば大成功です。うまく言えないときは、「おみずが いっぱいだと、あまさが うすーく なっちゃうね」と薄まるイメージを添えてあげましょう。カルピスやジュースを水で薄めるとき、「たくさん水を入れると味が薄くなるね」と日常のなかで繰り返し話題にすると、割合の感覚が自然に育ちます。
れんしゅうのポイント
- 身につく力: 逆比の感覚、割合の直感的な把握
- 教え方のコツ: 「おなじ おさとうでも、みずが すくないと こく なるんだね」と結論を言語化する
- ステップアップ: 水量も砂糖数も違う3コップで、どれが一番濃いかを推理する(比の比較)