みずのりょう「おなじりょう、すいめんが たかいのは?」
もんだい
3つの コップに おなじ りょうの みずを いれました。
すいめんが いちばん たかい コップは どれかな?
この問題の図: 太さの違うコップに同じ量の水を入れたとき、水面がいちばん高いものを考える問題です。 図を見て、下の選択肢から答えを選んでください(音声で問題文を聞くには「よみあげ」ボタン)。
こたえ
いちばん ほそい コップ(左)
かいせつ(おうちのかたへ)
コップが細いほど、同じ量の水を入れても水面は高くなります。前問(同じ高さで比べる)の逆パターンで、量が同じであっても容器の太さで見え方が変わることを学びます。「たかい=おおい」は同形容器のときだけ成り立つ、という制約に気づかせるのがねらいです。
出題背景と育つ力
同じ量の水を太さの違うコップに注いだとき、水面がいちばん高くなるのはどれか、という問題です。この設問がやっかいなのは、答えが「量」ではなく「見え方」を問うている点にあります。細いコップ(水面85)・ふつうのコップ(水面45)・太いコップ(水面25)と、量は同じでも水面の高さがはっきり違って描かれており、量と高さが必ずしも一致しないことを絵の中で体験させます。
小学校受験では、水の量や水位を扱う出題を通じて、見た目に流されずに条件を読み取る力が見られます。成蹊小学校のように身近な素材を使った思考力の問題を重んじる学校では、こうした容器と水位の関係を落ち着いて整理できるかが差になります。ここで育つのは、太さという条件を手がかりに水面の高さを予測する力、そして「同じ量」という前提を最後まで忘れずに考え続ける集中力です。単なる大小比べを超えて、原因と結果を結びつける論理の芽が育ちます。
よくあるつまずき
このタイプで最初に出るつまずきは、直前に解いた「水面が高い=水が多い」というルールを、そのまま持ち込んでしまうことです。今回は三つとも同じ量なのに、細いコップの水面だけが高い。前の問題の答え方を引きずって「いちばん高いから、いちばん多い」と混同する子が少なくありません。
次に多いのが、コップの太さそのものに目が向かないケースです。水面の位置ばかり見て、なぜ細いほうが高くなるのかを説明できない。「同じ水なのに、どうしてここだけ高いの?」と問い返すと、太さの違いに気づかず黙ってしまう子がいます。
三つめは、逆に太いコップを選んでしまう取り違えです。「太い=たくさん入る=高い」と早合点し、いちばん背の低い水面(水位25の太いコップ)を選ぶ誤りです。太い容器は同じ量なら水面が下がる、という関係を絵と結びつけられていないサインです。
家庭での声かけ例
この問題は、台所での移し替え遊びがそのまま教材になります。細いコップと太いコップを並べ、計量カップで同じ量の水を両方に注いでみせてください。
まず注ぐ前に、「おなじ りょうの おみずを 入れるよ。どっちの すいめんが たかく なると おもう?」と予想させます。子どもが答えたら、実際に注いで見せ、「ほら、ほそい ほうが たかく なったね。おみずの りょうは おなじなのに、ふしぎだね」と結果を言葉にします。
うまく言えたら、一歩踏み込んで「どうして ほそい ほうが たかく なったのかな?」と理由を聞いてみましょう。「ほそいと みずの いばしょが せまいから、うえに のびる」といった説明ができれば十分です。すぐに完璧な言葉が出なくても、コップを指でなぞりながら太さの違いを確かめさせるだけで理解が進みます。お風呂で細いボトルと広い洗面器に同じコップ何杯かを注ぎ分けてみるのも、遊びながら感覚をつかむ良い方法です。
れんしゅうのポイント
- 身につく力: 見た目に惑わされない量の理解、逆問題の思考
- 教え方のコツ: 「同じ量なのに、どうして高さが違うんだろう?」と問いかけて、太さに気づかせる
- ステップアップ: コップを4つに増やし、細→太のグラデーションで水面の変化を追う